CG・シナリオ・BGM、諸々が全て高水準に纏まっている、エロゲメーカー『AUGUST』の本格日本ファンタジー『千の刃濤、桃花染の皇姫』!!

2002年にデビュー作を発売してからというもの、基本的にライトな作風・ラブコメディ的な内容のエロゲーを輩出してきた古参エロゲメーカー『AUGUST』。

初めてエロゲーを手にする方にとって、エロゲの教科書のような作品が多い『AUGUST』は個人的に超絶オススメなエロゲメーカーでもあります。

かくいう私もエロゲーを手に取った学生時代(18歳は超えてたと思うよ、うん)、最初の頃にプレイした数本のエロゲーの中に『AUGUST』作品がありました。

それからハマりにハマって学業を疎かにするほどエロゲー三昧な日々を過ごしたワケですが、今でもその頃にプレイした作品は記憶に残っています。

まぁ、恐らく多くの皆さんがプレイした経験がある作品だと思うのですが「夜明け前より瑠璃色な」という作品です。

プレイ時、ライトユーザーもライトユーザーなエロゲ初心者だった私は、それまで単にカワイイ女の子がカワイイ顔を魅せてくれて時折Hな行為もしてくれる、そんな要素にエロゲーの醍醐味を見出していたのですが、「夜明け前より瑠璃色な」やシナリオ重視の作品をプレイした事によって大きく考えが変わりました。

......そう、エロゲーとは「エロ」だけじゃないという事を!(ドドン)

現在、虚淵玄さん等多くのエロゲライターさんが活躍の場を広げている事が良い証拠ですね。

所詮エロゲーでしょ?なんて方が多いかもしれませんが、数あるエロゲーの中には「読ませるシナリオ」が確かに存在するんです。

もし、記事を読みに来た方で「エロゲーとか抜いてなんぼっしょ(ハナホジ)」と思っている方がいたら、とりあえず本作『千の刃濤、桃花染の皇姫』をプレイしてみましょう。

練り込まれた世界観、男女問わない魅力的な登場人物、ラノベ作家も真っ青な戦闘描写、そんな珠玉のシナリオ・演出がアナタを待っています。

とりわけ世界観の構築に優れた『AUGUST』のシナリオライター榊原拓さんがメインライターを担当されているので、そこにも注目してプレイする事をオススメします!
それでは前置きはこれくらいで......

『千の刃濤、桃花染の皇姫』の魅力を語っていきましょー!

他のエロゲメーカーと比較しても、CGの美麗さ、作品雰囲気に合ったUI、カスタマイズ性豊かなコンフィグ等、ユーザーフレンドリーな設計が群を抜いていました。

先に書いた通り、私は、この作品のシナリオ序盤~中盤に関して不満を持っています。

ですがその不満も、ゲームのしやすさに助けられて手が止まる程にはなりませんでした。

むしろ、終盤に近付くにつれて、愛と忠義を体現する主人公と悲しい宿命を持つメインヒロインに引き込まれ、いつの間にか夢中でプレイしていました。

振り返ってみれば、私が感じた不満点なんて微々たるもので、この『千の刃濤、桃花染の皇姫』の全体から見れば粗探しの悪口に過ぎないのかもしれません。

そもそも、私が感じた不満点は「ご都合主義的な説得力の無い一部の設定」ですが、元を正せば「こんなに良い材料が揃っているのに勿体ない!」という気持ちから生じたモノなんです。

発売から数か月経った現在、色々なレビューサイトを覗いてみましたが、やはり私と同じように「勿体ない」という意見が多かったです。

その裏には『AUGUST』への期待が隠れているのであって、決して失望ではなく、むしろ盛大な応援なんです。

『千の刃濤、桃花染の皇姫』の反省を生かして次回作に繋げて欲しいファンの声援なんですよ。

なので、私が挙げた不満点を読んで、単に「へ~つまんないのかな?」とは思わないで欲しいのです。

全ての酷評は期待の表れ、決して「マジでヒドイ買って損した」的な意見ではなく、「もっと良くなるのに勿体ない!」という口惜しさ99%の戯言だと思って頂きたい。

モノクロで語られる回想シーンは「穢翼のユースティア」等でもお馴染みですが、『AUGUST』はホントに芸が細かいんです。

長々と書いてしまいましたが、結論としては、高水準なクオリティだけど後一歩で伝説級のエロゲになった惜しい作品、それが『千の刃濤、桃花染の皇姫』です。

 

DMM


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